MWV昭和50年度卒同期会
情断ワンデリング
  2010/11/6〜7  
  源氏山1827m(山梨百名山) 櫛形山2052m(日本二百名山・山梨百名山)
&キャンプ

宮澤、原田、小川、小田野

 今回のJDKワンデルングは櫛形山とキャンプがメイン、いつものメンバーに高島が不参加。11月、紅葉の季節だが、今年の山の紅葉はちょっとおかしい。色づく前に枯れていたり、全面に色づくことも少ないようだった。選んだ地域は山梨の西部、南アルプスの前衛である。櫛形山は野生のアヤメで有名だったが、だいぶ前に自分で出かけようとしてネットで調べた時に鹿の食害で全滅と聞かされ、それ以来登るチャンスを逸していた。

11月6日 土曜日
 朝7時過ぎ、いつものように豊田駅からコウヘイの車で出発。 中央道はさすがにこの時間は渋滞中。ハラダが来られる時間に合わせているからだが、「次回は大宮まで奥さんに送らせろよ」とのみんなの要請にハラダは微妙な返事。渋滞で1時間は遅れるか、と思っていたら大月あたりから意外とスムースになり、計画よりも少し早く着きそうだ。林道をコウヘイの巧みな(ちょっと怖い)運転で進むと、予定した道が通行止め。通行止めだと思っていた櫛形山への林道に廻り込めるようで、10台くらい駐まっている櫛形山登山口駐車場を引き返すようにして、池の茶屋峠に到着。
 すぐそばの林道ゲートには鍵がかかっている。工事車両の運転手がいちいち鍵を外して通っていく。そのゲートの脇を通って源氏山に向かう。峠の近くに沼があって畔に茶屋があった跡らしき空き地がある。「峠の駐車スペースにテントを張って泊れば櫛形山は簡単に登れるな。」「水は林道脇の側溝を流れるものを使うか?」「やっぱりこの水じゃな〜!」「予定通りキャンプ場に行こう!」と語りつつ林道を進むと、源氏山に向かう林道にもゲートがあって、谷が開けて見晴らしが良く「いい景色だなー」「結構色づいてるじゃないか」とか言いながら右側の展望を見ながら進む。リーダー「あれっ!登山道がないな?」クニオ「さっき左の道脇に源氏山って書いてあったよ」みんな「早く言えよっ!」ということで引き返すと、やはり標識があった。こんな大きな標識を見逃すとは!みんな「気が付いたのに何で言わなかったんだよ」クニオ「だって俺はリーダーに付いて行くだけだから」??。「まあいいか」と登山道を進むが林道とずっと並行していて、「林道行った方が早かったんじゃないの?」「気分が違うよ」「やっぱ山に来たら、山道だろ〜」。しばらくすると『あぶないから、はいってはいけません』という看板があった。正しく素直なワンダラーたちはその看板を怪しむことなく林道沿いの山道をそのまま歩き続ける。リーダーが気付いた。「あれっ!『はいってはいけません』を入れってネットに確か書いてあったな」他のみんな「もう、遅いって!」と、いまさら引き返すな空気が出てそのまま進む。これが結果的には良かったかも。林道沿いにクネクネと山裾沿いに軽い上り下りの道を行くと、やがて鞍部に着く。やっと目指す源氏山がお目見え。こんもりした小さなピークだ。ここからしばらく下って登り返す。源氏山の山頂は平らで樹林の中、展望は全くない。それでも山梨百名山たる所以はどこかにあるのだろう。陽気な我々ワンダラーはめげずに昼飯を食って帰途に向かう。リーダーは鞍部からは尾根の道を行くと決めていた。道が目の前のピークを、来た道の反対側を巻いて続いている。小さな鞍部に着くと道は東に向かっている。しかし帰る方向の西のピーク側には道はない。ハラダの磁石を見るとなぜか西を指している。「あれっ、こっちか?」リーダーは?のままその道を行く。「もう一度磁石を出してくれ」やはり西を指す。コウヘイが自分の磁石を出して、「こっちは東だよ」なんとハラダの磁石は何故か大きく狂っていた!「変な磁石だね〜」と言いつつ戻って西側の道なき急斜面を登る。リーダーが踏跡を発見、稜線に出る。ここから南に尾根が続くがはっきりした道はない。踏跡程度だが尾根歩きなので間違いようがない。ほとんど歩かれていない道だが、藪などないから正統ワンダラーには何の不安もない。かつて道だった跡がある踏み跡をどんどん進み、あの『あぶないから、はいってはいけません』の看板のところを乗り越える。途中で降りる道があったので林道に出る。「なんだ、林道のほうがいいじゃないか!」登り始めはあれほど山道がいいと言っていたのに...。それにしても山梨百名山なのに、出発してから車に戻るまで、今日は他の登山者にひとりも会わなかった。きっと明日の櫛形山では、あの駐車場にあった車の数からすればたくさん会うだろう。あまりきつくない行程に気分良く車に戻ってキャンプ場を目指す。
 キャンプサイトはファミリーキャンプ場らしく設備は揃っているが一張りも張ってないし管理人もいない。「この季節じゃね」さっそく買ったばかりの我々の共同テントを張る。ゴアテックス、本格山岳用テント、4〜5人用だが、みんなは「これじゃ3人だな〜」。購入した張本人、しかも保管者のリーダーは一人用のテントでひとり寝だ。すぐにおでんの用意。出発前にあれこれモミにモンだ献立。結局レトルト。リーダーが用意した牛筋等の本格オデンも用意する。「うまい、うまい」の声とともに酒盛りが始まる。やがて終演、テントにもぐりこむ。クニオは寒くてなかなか寝れなかったと翌朝愚痴ったが、リーダーはホカホカでぐっすり、とはついに言えなかった。


池の茶屋峠

池の茶屋峠にあった案内板

峠の駐車スペースに車を止めて出発

ここからの林道は工事中で通行止め

こんなにはっきりした登山道入口を通り過ぎてしまった

この「はいってはいけません」を入らなければいけなかったのだ

体調はみんないいようです

源氏山が見えました

源氏山山頂、展望なし!

乏しい紅葉にわずかな1本

源氏山から引き返してあの山に登り返す

源氏山さらば!というほどの山でもないが

踏み跡を辿って尾根を行く

元気のいいワンダラーたち

紅葉盛りのところもある

彩り悪くも深秋の山

ほら、ここにもきれいなモミジが

この日の最も赤い木

あれこれ揉めた献立のオデン

牛筋もあるでよ〜

すっかり酔っ払い

JDK共同テント(新品)
11月7日 日曜日
 昨晩4-6と決めたので早朝まだ暗いうちに起きてオデンの残りにサトウのご飯を入れてオジヤにする。うまい!!
5時半には出発して登山口のひとつ見晴台には6時前に着く。林道を走っている間に夜が明け、見晴台では素晴らしい朝を迎えた。登り始めの階段は霜が付いて滑りやすい。尾根から少し下の落ち葉の敷き詰められた広い道をずんずん上がっていく。途中の1本でオヤキジのクニオは、リーダーから聞いた正しいキジうちの姿勢をとったようで「立ち木に寄りかかってするのはいいね〜!楽だよ〜」と感動していた。次の1本にはアヤメ平に着いた。平というだけあって広々として、自然公園風の安らぎのある場所だ。昔はここにアヤメの群落が広く自生して見事だったということで、柵が長く続いているからかなり広い範囲だったようだ。今は数株しかない、ということが信じられない。鹿の食害というがアヤメって美味いのだろうか?
 われわれはここで昼食。昨日より雲が少し出ているが晴れていて、霜柱が溶けていないが、それほど寒くもなく、登山日和である。ここから裸山を目指して森の中を進むと、こんもりしたピーク、裸山に着く。目の前に南アルプスの雄大な景色、はあるのだが立木が邪魔して展望としてはイライラする景観。夏なら枝葉でほとんど見えないんじゃなかろうか。それでも南アルプスの峰々は確認できてみんな満足げ。目標の櫛形山はすぐ目の前に稜線の先っぽのよう。高低差もほとんどない道を行くと、ただっぴろい、展望のない山頂に着く。三角点があるらしいが4人でしばらく探しても見つからなかった。南側に立木が途切れている場所をリーダーが発見、富士山が真正面に大きく鎮座している。
 それにしても今日もここまで誰とも会わないし、山頂の反対側からは昨日たくさん車が止まっていた駐車場からわずか1時間だから、山頂に来たらさぞかしたくさんの人がいるかと思ったら人っ子一人もいない。「天気もいいのにおかしいねどうも」「我々は4−6だからね、まだ早いのさ」「さて、ここで昼飯食べるかい?」「さすがにまだ腹がすかないね」「アヤメ平で食べようか」ということになって、現役時代に4−6など当たり前にやっていた早起きのワンダラーたちは下山にかかる。アヤメ平に着いても誰も登ってこない。「少し寒いしキャンプ場でゆっくり食おうや」と意見が一致して、休憩もそこそこに下り始める。最初の1本をとったあたりで、クニオ「ここらへんで休んだよな、俺はオヤキジしたからわかるよ」リーダー「まだこの先だよ」と修正、しばらく行って最初の1本目の場所で本日7本目の休憩。クニオがさっそく自分のものを確認しに行って「ここだここだ!」よっぽど気持ちいいキジ打ちだったんだろう。結局、見晴らし台の駐車場まで誰にも会わず。二日間他の登山客に会わなかったのはリーダー養成以来じゃなかろうか、などと話しながらキャンプ場に帰って昼飯にする。キャンプ場の管理人がいないからサイト料金は無料。一人200円だけど儲け!テントを撤収して帰途に就く。帰りは高速渋滞も少なくスイスイと帰った。

早朝、富士が厳かに映える

ますます元気

アヤメ平に着く

サルオガセがすごい

さすがに霜柱が立っている

たくさんあった、マルダケブキか?

裸山

櫛形山

櫛形山山頂

富士山が神々しい

なかなかの紅葉

車の中で来年の話になり、次回のスノーシューはリーダー、春のワンデルングはハラダ、初夏はコウヘイが企画することになった。どんな企画が出るやら、今後もJDKは活発化していきそうです。