5月26日(金)
関東の5名が名古屋へ、ご好意で天野OBの会社所有のアパートに小松OBを合わせた6名が宿泊。
2泊分の宿泊代が浮いた関東地区の5名は大助かりでした。
この夜の歓迎会では森田OBを除く8名で大いに盛り上がりました。
5月27日(土)6:00
天野・森田両OBの車に分乗してアパート前を出発。途中で石田OBを拾い、東員ICまで高速道路を使い、鈴鹿山中へ
向かいます。天気は上々で、鈴鹿の山々が指呼に望めます。特に、秩父の武甲山のように砕石のために削られている
藤原岳はすぐにわかります。
三重県いなべ市から、鈴鹿山脈の真下を突き抜ける石榑(イシグレ・とても読めません!)トンネルを通過して滋賀県
東近江市へ入り、御池林道を登山口へ向かいます。天野・森田両OBが運転するオフロード車は、舗装しているとはいえ、
すれ違いの危うい狭い道をとんでもないスピードで走って行きます。とても高齢者の運転とは思えません。
(山登りも同じように達者でした)
登山口から、右回りの周回ルートをとります。ヤマヒルが多く、沢沿いが最も危ないといわれるので、みんな足回りへの
防虫薬散布やスパッツを堅く締めるなどの対策をして恐る恐る歩き始めましたが、今日はお出ましにならなかったようで、
ホッとしました。
御池川の支流を鉄製の橋で渡って、ミソサザエの高らかに囀る沢沿いの道から峠を目指します。コースリーダーの森田
OBは歩くのが早く、ペースメーカー気取りでセカンドについた私も、ついつい引っ張られて、ノタノ坂までの1本は早めの
ペースになり、あとでみんなに散々非難されました。
しかし、天気は予報通り良く、新緑を渡る風は爽やかで、汗をビッショリかくということもなく、次の1本は一気に土倉
(ハゼクラ)岳まで登り切りました。御池岳の特徴である絶壁に囲まれたテーブルランドの特異な形状が眼前に広がり、
期待がいや増します。100m少しの標高差ですが、ほとんど直登の急斜面なので滑りやすく、雨でも降れば散々苦労
するのは想像に難くありません。
登り切ったところはテーブルランド東端で景色もよく、石灰岩が散らばるカルスト地形特有のまさに牧歌的な雰囲気が
あります。また、このあたりからだと南に伊勢湾、北には琵琶湖が見渡せます。先へ続く道は踏み跡程度ではっきりせず、
一面はほとんど藪のない草原状なので、少しばかりの高みを目指しながら、テーブルランドの北側を三々五々進んで
いきます。「青のドリーネ」と呼称の付く窪みを見ながら、時には石灰岩を踏みしめ、背の低いコバイケイソウの群落の
中を歩いたりしていくと、登っているときには誰とも会わなかった登山客があちらこちらと出没し始めました。奥ノ平という
高みからは、ドリーネでくねくねと凹凸のある草原状のテーブルランドが一望でき、美しくも清々しい景観に引き込まれます。
御池岳山頂(丸山)は三角点もない平らなところで、北側の一般コースから次々と登山者の群れが到着します。我々も
ここで長い食事休憩を取りました。今回最年少の石田OBが美味しいコーヒーを入れてくれたことを付け加えておきます。
山頂からはテーブルランドの南側コースに向かいます。天狗岩やらボタンブチと呼ばれている崖っぷちが自然の展望台と
なっていて、気持ちがいいことこの上ありません。そして下山コースのT字尾根がまさに文字通りに連なっているのを展望
できます。家族連れや若い人も多く、あちらこちらの草の上でピクニック気分よろしく楽しそうにお弁当を広げています。
さて、いよいよT字尾根に向かい、降り口から急斜面を慎重に下ります。下っている時には尾根を観望できませんので
T字尾根を逸れる危険性もありそうですが、少ない赤布とわずかばかりの踏み跡を辿り、森田OBの先導によって無事
尾根筋に入りました。稜線は痩せている所もありますが、雑木林的な快適なところが多く、とても癒される道です。しかも
他の登山者にも会いません。順調にT字の基部に到着し、左の尾根に向かいます。
ここまでで予定よりも1時間半ほど早く着いていて、「休憩が少ない」との非難も少しく出ていましたが、みんな元気で楽しく
愉快に歩き通しました。そして、お互い初めて会う先輩後輩、全く久しぶりに会う先輩後輩の集まりでしたが、さすが一緒に
ワンデルングすれば、すぐに打ち解けあって愉快なワンゲル仲間となりました。こういう機会をまた作ることができればと
切に思って帰ってきました。
前日の歓迎会も盛り上がりましたが、当日の懇親会は山内・森田両OBも参加され、いつものメンバーと稀なメンバーが
入り混じって大変愉快な会となりました。 (小田野 記)