横津岳  1167m 函館
2012年1月21日 単独行       


横津岳山頂の管理棟?
40年前にはなかったなー

中高生の頃よく登った故郷の裏山、横津岳に冬季にスキーで行ってみたいと以前から思っていました。できれば昔のルート南側からと思っていたのですが、南側にあった横津国際スキー場が閉鎖されていて、北の大沼側にある七飯スノーパークから登ることにしました。

JR大人の休日倶楽部のフリー切符を使えば往復23,000円で函館へ行けます。レンタカーもサービスポイントで2日間11,000円、宿は兄宅、短い行程の一人ツアーでこの出費は痛いものの、兄一家の陣中見舞いと親しい友人に会うのも兼ねて、ということで自分に無理やり納得させました。

大宮から5時間半の電車もあまり苦になりません。本を読んでは居眠りの繰り返しで、昼過ぎに函館駅に着き、レンタカーを借り、ヤマト運輸の営業所で大きな荷物を受け取り、仁山高原スキー場へ向かいます。函館新道なる高速道になる予定の無料のハイウェイを進むと仁山はとてつもなく近い。平日のせいだろうが児童の集団を除けば片手で数えられそうな客数。テレマークを始めた頃にここで滑って痛い目にあったことがありましたが、今回はさすがに余裕でした。

翌日、七飯スノーパークの開業時間に合わせてと思ったものの、ゴンドラからリフトを乗り継いでリフト最高点に着いたのが1040。コースから外れるトレースがあり、方向を確かめていよいよひとりツアーです。トレースは数日前のものらしく、先行する人はいません。この時間だと後ろからも来ないから、トラブルがないように気を引き締めねばなりません。

天気は昨日から悪天に変わり、今日は雪交じりの曇天で、あまり楽しくないツアーになりそう。雪はなかなかのパウダー、くるぶしくらいだからラッセルの労なし、ほぼ平面なのでステップのまま歩きましたが、どうせ付ける羽目になると思ってシールを貼ります。山頂への標高差は200mくらいでほとんど平坦な森の中です。1箇所だけジグを切る斜面があって、ここは帰りに3、4ターンくらいできるかと期待します。トレースは山スキーの往復らしく、緩い斜面に逆ハの字がついているのでわかります。こういうダラダラのコースはシールの脱着の判断が難しく、やはりステップは便利ですね。そのトレースも途切れる箇所があるけれど、GPSと地図と磁石で確実に現在地を把握できます。平坦な森の中ということは方向を間違えれば修正にかなりの労力を使う羽目になるから慎重に、何度も現在地を確認します。

山頂付近に近づき、森が途切れると稜線は雪交じりのすごい風です。トレースは吹き飛び、ガスで視界も悪いので方向を確かめながら進みます。かなり寒いので氷点下20℃くらいにはなっているでしょう。体感温度はかなりの劇寒状態です。山頂手前の電波塔は2030m手前になるまで見えませんでした。でもここからは道路があり、紅白縞のポールが山頂方向に延びて立っています。雪が飛ばされて路面がむき出しの個所もあります。ポールのせいで方向に不安はないものの、この天気で山頂に行ってもなー、と弱気になるほどの風雪と視界の悪さです。道路は山頂だと思われる小高い部分をほぼ一回りするように廻り込んでいます。すぐ上に山頂の建物が見えるはずなのにぼんやりとも見えません。直登しようとしたらすごいクラストでスキーがくるぶしまで埋まってしまいます。これじゃ帰りも滑ることはできないと思いつつ、やっと建物の前に着きました。ここまで予定をはるかに上回る2時間もかかってしまいました。建物入口前がきれいに除雪されていて何日か前に係の人が建物内に入ったことが分かります。寒いので一服してすぐに帰途につきましょう。

山頂付近はガチガチに凍っているところもあるので、転んで怪我をしないように慎重にそろそろと滑り降りているはずが、視界が悪いので気付かずに吹きだまりに突っ込み、コケルこと2回。森の中に入ってやっと一安心、菓子パンを立ち食いしてすぐに出発。唯一、パウダー滑降できると思っていた斜面の雪が少し重くなっていて、トラップらしき小さな盛り上がりもここかしこにあるし、ここはやはり慎重に降りてしまいました。ツリーランも木が密でうるさく、緩い斜面ばかりで助かりました。ほんのちょっとの登りでもステップならストレスなし、山スキーの人たちは苦手だろうな、こういうルートは。やっとゲレンデ戻って帰途につきます。ゲレンデは快調に滑れるものの、太腿が痛くなって何度も立ち止まる始末、情けないです。帰りは市内を突っ切って谷地頭温泉にまわりました。広い湯船に熱い湯が気持ち良かった。


ぼんやりと鉄塔が見えてきた

左の画像の修正

これも修正したもの、こんなにはっきりは見えなかった

やっと山頂の着き、建物の入口で一休み

ポールがたっている道路、これがなきゃ磁石しか頼れない

森の中

鉄塔に到着

兄宅に泊る

兄の友人、猟が趣味

熊肉だったか鹿肉だったか