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山日記
2001年 9/22(土)  焼岳    

越谷3:50=首都高三郷IC=中央道松本IC=中の湯登山口駐車場8:258:402010m(R1)9:409:50−焼岳北峰(R2)11:1012:10−(R31:051:15−中の湯登山口駐車場13:40=中央道松本IC=中央道塩尻IC=木曽福島=王滝銀河村キャンプ場(泊)

先週塩見岳に行ったばかりなので今週はどうするか迷っていたが、せっかくの連休だし天気も良さそうだし、というわけで金曜の夜に大急ぎでキャンプ&山の道具を車に積み込んだ。私の場合、たいがい準備は前日である。切羽詰らないとやらない性分は昔から変わっていない。学生時代の試験勉強も一夜漬けタイプであった。それでもそこそこ何とかなってきたと思い込むので、今でも、仕事でもプライベイトでも、いつになっても瀬戸際勝負に追い込まれる。要するに怠惰なのだが、我ながら呆れてしまっている。

先週に引き続き、今回も寝不足のまま、4時前に自宅を出発。首都高、中央道と乗り継いで長野道に入る。前日までの天気予報とは違い途中までは雨が降っていたが、甲府あたりからはすっかり止んで、晴れてきそうな気配にほっとする。松本ICで降りて上高地に向かう。朝から車は多いが、それでも淀みなく流れて釜トンネルに着いた。

私の持っているエアリアマップでは焼岳登山口が釜トンネル付近になっているので、上高地と高山方面に向かう車で込んでいる釜トンネル交差点あたりをうろうろするが駐車場がない。山のメーリングリストの中の一文に駐車場があると書いてあったと思ったが、もっと詳しく読んでくるべきだった。釜トンネル入口のバス停で待っている登山者に聞いて教えてもらい、中の湯に向かう。有料道路方向を外れて安房峠を越える山道に入り、中の湯を過ぎて10号カーブを超えたすぐのところに登山口駐車場があった。道の両側を使った20台ほどのスペースはもはや満杯に近い状態であった。今着いたばかりなのか、これから登ろうと用意しているパーティも2〜3組いる。あとではっきりわかったのだが、私のエアリアマップの道は旧道で、ここからの新道とは登山口の標高がかなり違い、歩程で1時間はお得であろうかと思う。

登り始めるとブナ林の暗い道で、雨後のぬかるみが多く、木の根や岩のステップも先行者の泥で滑りやすく歩きにくい。前後して歩き出した登山者には若い人も比較的いるが、年配者にも健脚の人が多く、しばらくして何組かに抜かれる。私のペースはいつもより速いくらいなのに...。樹林帯を抜けて開けたところに出たが、上を見やると残念ながら山の上部はすっかりガスに覆われていて見えない。やがて「リンドウ平」と書かれた案内板のある平坦地を通る。私のエアリアマップの旧道にある「リンドウ平」とは標高がかなり違う。旧道のそれはもっと素晴らしい所かもしれない。


ガスが少し切れる

笠ヶ岳がわずかに垣間見える

間もなく行く手のガスが晴れて、あたりの様子が突然目の前に広がった。山肌はむき出しの大きな岩と緑とのコントラストに幽玄な趣があり、見上げると意外に近く赤茶けた頂上付近が見え、一部から噴煙が上がっているのがわかる。高山特有の岩と草の急斜面が続き、上まで点々と散らばる登山客の着衣のカラフルさが際立つ。しかしまわりの峰々の展望は相変わらず雲が厚く高く覆っている。そのはるか上空は青空が広く見えているのに...。その雲の壁を横目でちらちらと見ながら急斜面を登っていると、雲のはるか高い部分が切れて黒いものがわずかに覗いた。それだけ高い雲の向こうは空だと思っていたが想像以上に山が近いようだ。方向からすると霞ヶ岳らしい。これから展望が開けるとのではという期待感で最後の急な登りを踏ん張る。次第に硫黄の臭いが鼻を突くようになる。稜線に登りきると見事な火口原が開け、その北側に巨岩に囲まれた大きな竪穴が見えるが、どのくらい深いのかは頂上からでもついにわからなかった。結局2時間半程度で北峰に立つことができた。旧道を3時間以上かけるつもりだったので儲けた気分。360℃の展望ができるはずの山頂からは、雲の壁と青空しかみえない、と思ったら笠ヶ岳と抜戸岳の頂上がぽっかり浮かんでいた。そのうち奥穂高山頂と思われる黒い峰が一瞬垣間見えた。西に白山らしき山脈も一瞬覗いた。しかし、ここまでであった。1時間ほど粘っては見たが回復に向かう気配がないし、明日の御岳登山のためのキャンプ場探しもあり、再来を期してあきらめて下山する。

明日の御岳登頂はどのルートをとるのか、今晩はどこへ行って泊まるのかを駐車場で考える。前もって情報を集めることを怠ったので迷ったが、東京方面に帰るのには東側が便利なので王滝口に決める。その木曽福島までのルートを良く考えないで、中央道松本IC〜中央道塩尻IC〜国道19号で木曽福島と決めたが、奈川渡ダムから19号へ抜ける道があることがあとでわかった。どのくらい大回りをしたのだろうか、道路地図をしっかり見ればいいのだが...。これでナビゲーターを買う意欲が少し強くなった。

木曽福島の市街のスーパーで食料の買出しをし、王滝へ向かう。御岳スキー場の大きな案内表示がたくさんあるので迷う心配もない。途中に大きな案内板があり、そこに銀河村キャンプ場とある。ためらうことなくそこを目指す。キャンプ場の駐車場へ着くと、雲ひとつ寄せ付けない御岳さんが雄大な広がりを見せて鎮座していた。明日も晴れることを祈る。このキャンプ場は多少斜度はあるが広さはそこそこで、トイレもきれいだし、シャワールームも付いている。隣地サイトとの間隔もあり、その間の草木を刈り払っていないから気分も良い。炊事場の洗剤も環境商品が置いてあり感じが良い。もっとも私はキャンプ場をそんなに知っているわけではないので、最近のキャンプ場はだいたいがこの程度のレベルにまでなっているのかもしれない。もうシーズンオフに近いから10組ほどしかいないようだ。小さなテントとミニタープを張って、さっそく一人宴会に入った。


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