2004.10.2 袈裟丸山  1961m
広域地図


左から前袈裟丸山1878m、後袈裟丸山1961m、ひとつ飛んで奥袈裟丸山1958m

 ’99年に皇海山に登って以来、この山に行ってみたいと毎年思っていた。5年ほど前に小中口から登ろうとしたが道路が決壊して通行止めで中止したことがある。
 単独行のために山の地図を見ていると、林道の状態や山道の険しさ、他に誰もいない一人きりの淋しさなどが想像され不安で陰鬱な感じを持ってしまうことがあるが、この山は私にとってずっとその典型的な山になっていた。行ってしまえばこんなことはすべて杞憂となるのだが、今回はその最たるもので、快晴の空のもと、とても明るく静かな滋味あふれる山であった。今回は折場(おれば)登山口より弓の手コースを往復する。

自宅3:40 =(東北自動車道)=加須IC=桐生=沢入(そうり)=折場登山口6:20

日光自動車道から足尾経由で行こうと思っていたがカーナビでは加須ICから桐生まわりを指定したのでそれに従う。やはりカーナビで折場登山口を目的地にしていたら小中から入るように設定されていたため間違ってその道に入り込んでしまいあわてて戻った。私のカーナビは折場登山口までの道を認識できない。沢入から続く道路は狭くはあるが全面舗装で小中まで通れるようだ。駐車場は広く東屋やトイレまであった。最初は車が1台、そのあとにもう1台着いて、その夫婦連れは私より先に出発してしまった

折場登山口6:40―賽の河原7:35―(小丸山巻道)―小丸山西側避難小屋8:20―前袈裟丸山9:05
―後袈裟丸山9:35/10:20―前袈裟丸山10:50―小丸山11:35/11:45―折場登山口12:50
 
 後袈裟丸まで3組の人しか会わなかった。静かでいい山だった。9月から喘息の薬を止めているが多少ぜいぜいするだけで平気になったようだ。先行する夫婦(60歳前後と思われた)に追いつくことを少し意識して歩く。追いつく必要はこれっぽっちもないが自分の励みのためだ。ところが先方は随分歩くのが早いのか、たった5分ほどの遅れで歩き出したのに遠くにちらりとも見えない。結局この夫婦と会ったのは8:50、前袈裟丸山手前ですれ違った。驚くことに山頂でも休憩をしなかったという計算でも2時間弱で前袈裟丸に着いていることになる。中高年でも単独行の人では恐ろしく早い人も見かけるが夫婦者では珍しい。しかしそのお陰と言えると思うが、自分でもかなり速いペースで歩けたと思う。休憩はほとんど取らなかったが、昭文社のコースタイムより1時間も早かった。しかしさすがに後袈裟丸への登りでは、シャリバテもあったが足が重くて参った。
 小丸山は往路は巻き道を使ったが、展望が良さそうなので帰路に立ち寄った。その通り、すばらしい景色だった。
 


折場登山口
きれいに整備されている

短い距離だが急登の健脚コースと
一般コースに分かれている    

明るい笹原が現れ、
とても気持ちがいい。

笹原右手に沢があり水場になっている。
ここから登山口まで水が引かれている

下草のない明るい林
こういう場所はなぜかほっとする

袈裟丸が見えてきた


展望台がある

赤城山

関東ふれあいの道になっているとは
知らなかった。整備されているはずだ



賽の河原



だいぶ近づいてきた

二子山からの稜線に着く

小丸山山頂

小丸山から来し方を振り返る 


小丸山は袈裟丸山頂を含めて
コース中で最も展望が良かった

皇海山と手前に鋸山


中央に男体山が大きい


後袈裟丸のゴツイ 
容姿が近づいてくる

避難小屋、中は割りと 
きれいでトイレもある。




ダケカンバのこれだけ 
まとまった群落は珍しい

前袈裟丸まであと少しだ


急登の途中に樹林が途切れた
ビューポイントがあった。   

前袈裟丸山頂
休憩せずに通過

前袈裟丸に一等三角点がある

後袈裟丸へは通行禁止である


八反張、通行禁止はここの道が
崩壊しているからだ        

稜線がこの鞍部だけ狭くて両谷が
急峻に落ち込んでいた。     


下りはちょっと嫌な感じがする

山頂まではシャリバテで辛かった

後袈裟丸山頂、ここで食事休憩
その間に誰も来なかった    

この案内板には通行に注意して
としか書いていないが...
  

ちょうど三脚代わりに手頃な
枯れ木があった。      

山頂から少し北側から
日光白根が高い

男体山はどこから見ても大きい

奥袈裟丸山

前袈裟丸山

前袈裟丸東側斜面の樹林帯の切れ目から日光の山々

 前袈裟丸と後袈裟丸の間は東村(あずまむら)が通行禁止としている。八反張と呼ぶ鞍部が崩壊していて、金属の支柱に鉄鎖を渡してあるが、支柱がぐらついて鎖に頼ると危ない。ここの補修を東村が担当しているのだろう。事故があった場合責任を負わされる場合を想定して通行禁止しているのだと勘ぐる。よっぽどの初心者でなければ大丈夫と思うが、最近の中高年初級登山者の増加を見れば案ずるのは止むを得ない処置かもしれぬ。しかし、後袈裟丸の方が標高は高いが山頂の展望はあまり利かないから、一等三角点のある前袈裟丸までで充分ではないだろうかと思った。後袈裟丸から奥袈裟丸方面に2、30mも行けば北側の展望が利くところがあった。