1999年7/29(水) 安達太良山   

県民の森キャンプ場=奥岳駐車場4:30−勢至平−峰の辻−馬の背−8:20安達太良山頂上(乳首)9:00−五葉松平−展望台10:00=(ゴンドラ)=10:50県民の森キャンプ場=東北自動車道二本松IC=岩槻IC=越谷

キャンプ場のチェックアウト時間am11時に間に合うように早出する。奥岳の駐車場は広く、ここもシーズンにはスキー客で混み合うのであろう、今はがらがらである。ロープウエー駅を横目に谷沿いを歩く。林の中を林道に入ったり抜けたりして高度を稼ぐと、雄大な高原が目の前に開けた。勢至平である。五葉松であろうか、背丈を越えるか超えないくらいの綿々と広がる緑の、その向こうに安達太良の峰々が大きく連なっている。目指す頂上は良くぞ名付けたり、その名の通りの乳首状で、私好みの形状に欲情を覚えるるほどに特徴がある。勢至平を抜けると潅木も少なくなり、赤肌のガレた地面の火山ならではの趣になる。右手の谷にはくろがね温泉が湯煙をあげている。頂上で会った人に聞いたら、そこのくろがね小屋に泊まったがとてもよい湯であったそうだ。そのくろがね温泉から続いた道が谷の向こうの山肌をトラバースしていて、その道と合流するように進むと峰の辻に着いた。ここから谷越えで頂上に直登する道を避け、稜線の馬の背へ向かう。稜線に上がると火口が独特の色彩で眼下に広がった。その彼方に磐梯山が大きくどっしりとしていて良い眺めである。外輪山であるなだらかな稜線を頂上に向かう。
 乳首はそこだけそそり立った岩峰で、山頂には祠がある。上天気が続いていて眺めは抜群で、飯豊山もはっきり見える。それにしても磐梯山が雄大である。その麓に猪苗代湖や裏磐梯の湖水群も穏やかに収まっている。磐梯山は爆裂で削られなければ富士山より高かったようである。それが現実であればここからどういう眺めになるか見てみたい。
 乳首の上でもっと景色をなめて、いや眺めていたかったが、それでも40分も堪能したので下山にかかる。11時までにキャンプ場に帰り着きたいと思ったからだ。順調に足早で下って行ったが、思わぬアクシデントにぶつかった。小学生の遠足の集団に出くわしたのである。ロープウエーで展望台まで上げってきたのだろう。1学年だろうが大きな学校のようで何組も続いて登ってくる。道は両側に五葉松のびっしり生えた間の狭いもので、無理やりすれ違うには相手は子供だし、長い行列なので待つしかない。やっと見つけたスペースに座り込んで煙草を吸う。行き過ぎる子供らの中から「休んでて、いいなあ」と何度も羨望の目を向けられるが、こちらはそれどころじゃなく、早く行列が終わらないかと時計を眺めることしきりだった。やっと子供らの姿がなくなり下山を急ぐ。ロープウエーの駅入口があったのでそこで時間を考えた。このまま歩いて下ったら、キャンプ場に半日料金の追加を逃れる11時までに着くためにはここから相当なハイペースでもぎりぎりだ。ロープウエーに乗れば速いが乗車賃がかかるので何のためかわからなくなる。結論は、ロープウエーである。乗車賃の方が安いし、しかも楽である。結局楽なほうを選ぶのはまだまだ人間ができていないか、年のせいである。ロープウエーの駅にはこの時間のせいか私しかいない。ロープウエーを下山に使う面映さを覚えつつ乗ったロープウエーは快適だった。目的通りにキャンプ場には10分前に着いた。
 今日が今回の遠征の最終日であった。キャンプ場を後にして家路につく
山日記
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